窓ガラスと快適な空間②

さてさて、【窓ガラスと快適な空間①】のつづきです。

窓ガラスの種類について

・一般的なフロートガラス
最も一般的な、特に機能を持たない透明なガラスがフロートガラスで、
多くの建物で使われています。値段も安価で、割れてしまった場合も、
多くの業者が在庫を持っているため、即日交換ができる場合が多いです。

・目隠しの型板ガラス
家が通りに面していたり、隣の家との距離が近かったりする場所に
使われるのが型板ガラスです。型板ガラスとは、ガラスの片面に模様を
付けたガラスで、いくつかの模様のパターンがあり、食器棚などに
使われていることもあります。

・すりガラス
型板ガラスのように目隠し用途などで使われるガラスです。フロートガラス
の表面に金剛砂などで細かい傷をつけているので、ガラス表面が
ザラザラしています。細かい傷があるおかげで、通過する光が拡散して
やわらかい印象の光を作り、上品で落ち着いた印象になるため、和室
などでよく使われています。逆に、ガラス表面に細かい傷があることで
掃除がしづらいため、浴室や洗面所などでは敬遠されることもあります。

・フロストガラス
すりガラスと見た目は似ていますが、加工の仕方の違いから、表面が
滑らかになっています。すりガラスの表面がザラザラしているのに対し、
フロストガラスの場合は滑らかなため、汚れがついても掃除しやすいという
メリットがあります。

・防火ガラス
お家を建てる場所によっては、都市計画法で防火地域・準防火地域に
指定されていることもあります。防火地域では、建築基準法で窓ガラス
などに防火設備ガラスを使う必要があります。
多く使われている防火設備ガラスが、比較的安価なガラスの中に
ワイヤーが入っているガラスです。ただ、ワイヤー部分が錆びて起こる
錆び割れや、ガラス全体の温度差によって起こる熱割れが起こりやすく、
また、ワイヤーが入っている見た目が不恰好だという見方もあるため、
最近ではワイヤーの入っていない透明な防火・耐火ガラスを選ばれる方も
増えています。

・防犯ガラス 
泥棒の多くは、窓ガラスを割って侵入するため、防犯対策を強化する
お宅では窓ガラスに防犯合わせガラスというガラスを使っています。
合わせガラスとは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟んで作られた
防犯や防音効果を付加したガラスです。

・ペアガラス
ペアガラスは複層ガラスとも呼ばれ、2枚のガラスの間に中空層と呼ばれる
空気やガスの層を作り、室内と室外の熱の移動が抑えられる断熱機能を
備えたガラスです。
この断熱効果のおかげで、冬場に暖房を付けても部屋が中々温まらない、
冷暖房費が高い、暖房をつけると結露が発生して掃除が大変といった
悩みを抑えることができます。ただし、断熱効果を高めたい場合には、
気密性の低いアルミサッシではなく樹脂サッシなどを使う必要があります。

・Low-eガラス
ペアガラスの中空層側に、Low-e金属膜加工という特殊な加工を施した
ガラスがLow-eガラスです。加工する面によって、遮熱タイプと断熱タイプ
に分けられ、Low-e加工を室外側にした場合は遮熱タイプに、室内側に
した場合は断熱タイプになります。
夏の西日などによる日射熱で部屋が暑いといった場合は、遮熱タイプの
Low-eガラスにすることで日射熱による温度上昇を抑えることができます。
ただし、冬場の日射熱も遮ってしまうため、冬場に部屋が寒くなってしまう
といった場合は、遮熱タイプではなく断熱タイプが選ばれます。
もちろん、ペアガラスと同じように結露対策にもなります。

・真空ガラス
ペアガラスの間が真空状態になっているのが、真空ガラスです。高い
技術で作られている分、高価格ではありますが、空気が存在していない
ので、非常に高い断熱効果があります。


住宅ではあまり見かけませんが、熱線反射ガラスというものもあります。
よくビルとかでみかける外観が鏡のようなガラスですね。
金属酸化物がガラス表面につけてあります。


最近の新築住宅では、Low-Eガラスが主流になってきていますね。
【素敵空館】の窓ガラスもLow-E仕様となっています。

もちろん、ご希望や設置場所によって、目隠し効果の高いガラスがよいとか
防犯ガラスがよいとかご相談させて頂いておりますので、
お気軽にお尋ねください。

 

窓ガラスと快適な空間①

まだ5月だというのに、暑い日が続いていますね。
予報では、6月は7月8月並みに暑くなるのでは・・なんて言われていますけど、 
少しでも家の中で快適に過ごすために、窓ガラスのお話をしたいと思います。

窓ガラスと快適ってどう関係があるの?と思われた方も多いと思います。

実は、とっても密接な関係があるのです。

住宅での開口部(窓)の果たす役割には、採光・日射・通風・換気・眺望等が
あげられます。
一方で、1年を通して快適な環境を確保するためには、窓の断熱・日射遮蔽・結露対策が
欠かせません。
というのも、夏に開口部から熱が入る割合は、なんと71%なのです。
ちなみに、屋根 9% 外壁 13% 床 2% 換気 5%だそうです。

また、冬は開口部から熱が逃げていく割合が、開口部が48%なんですね。
屋根は6% 外壁 19% 床 10% 換気 17% となっています。


窓ガラスを断熱・遮熱することにより、快適さは大きく違ってくるのです。

窓ガラスにも多くの種類があり、
用途によってどの窓ガラスを選べばいいのか違いがあります。

とっても長くなりそうなので、続きは、【窓ガラスと快適な空間②】をご覧頂ければ有難いです。